釉薬の種類と特徴

陶芸作品は、無釉の焼き締めで完成の場合もありますが、多くの
作品は釉薬を掛けて焼成します。
釉薬を掛けることで、器表目をガラス状の膜で覆い強度をより
強く、また酸などで腐食しにくくすることができます。
何よりも大切なことは、釉薬によって出る色合いでの美的効果が重要な要因でしょう。

現在教室でお使いいただける釉薬種は酸化・還元80種を超えています。また教室で使う釉薬は、自家調合し、オリジナル性のある作品に
焼成するように心がけています。

   
 釉薬は原料を合わせポットミルに白玉と水を入れ回転させ、混ぜ合わせて調合します。

 

以下、教室で使っている代表的な釉薬です
 透明釉
 土灰釉  良く使う透明釉で焼成温度
の幅も広く安定しています

絵付け後や・壺やカップの内掛
など
   
  半磁土・染付・1266度・還元焼成   赤土・釉彩・1265度・酸化焼成
1号石灰釉
3号石灰釉
土灰釉と同じく使用頻度の多い透明釉です     
   篠原土・色泥彩色・1265度・ 還元焼成
萩土・白化粧・彩色・1265度・還元焼成 
磁器釉  磁土を使った作品や 染付後、地色を真っ白に仕上げたい時など
   磁土・色泥象嵌・釉彩・1268度・還元焼成 磁土・色泥彩・1268度・還元焼成 
灰マット透明釉 土灰の入った艶消しの透明釉
薄くスプレ掛けで使ったり
   合わせ粗土・白泥刷毛・鉄絵・1268度・還元焼成 赤土・黒泥刷毛・色泥象嵌・1265度・酸化焼成 
バリュウムマット釉 キメ細やかな風合いの艶消し釉
絵付け後や・壺やカップの内掛
など
  磁土・彩色・1268度・還元焼成  磁土・ゴス・下絵赤・1268度・還元焼成 
 灰釉
灰釉1・2 土灰の灰釉
1はビードロ釉で流れあり
2は流れ難い

  合わせ粗土・1268度・還元焼成  古信楽・1268度・還元焼成 
灰釉3・4 木灰を用いた灰釉
3は艶消し、4は光沢あり 
   
  合わせ粗土・白泥・1268度・還元焼成   信楽白土・透彫・1268度・還元焼成
 灰釉5 木灰を用いた灰釉
灰釉1と組み合わせて
使います 
   
  黒粘土・白泥・1260度 ・酸化焼成 黒粘土・白泥・1260度 ・酸化焼成 
 青磁釉
 青磁釉 青みのある青磁釉
透明感がありやや厚掛け 
   
  半磁土・透彫り・ 1268度・還元焼成 半磁土・抜き絵・上絵・1268度・還元焼成 
 青磁マット釉 バリュウムマット釉を基礎釉にして作った青磁艶消し     
  磁土・カット・1268度・還元焼成  磁土・カット・1268度・還元焼成  
緑青磁釉 緑色の風合いの青磁
透明感があり彫文などに 
   
  半磁・形抜・1267度・還元焼成  信楽白・彫り・1267度・還元焼成 
 貫入青磁 土と釉薬の収縮の違いできる
亀甲貫入 の釉薬
   
  半磁土・1268度・還元焼成  半磁土・1268度・還元焼成
白釉 
乳白釉 1 安定して使いやすい骨灰・亜鉛華釉薬     
  赤土・1265度・酸化焼成   信楽白・変形・ピンク色釉・1265度・酸化焼成
乳白釉2
乳白釉3 
乳白釉2はマット風で肌色
乳白釉3は乳濁系
   
   赤土・貼り付け・1265度・酸化焼成 信楽白・1265度・酸化焼成 
乳白釉4
乳白釉5 
乳白釉4は濃淡で使用
乳白釉5結晶釉 
   
  合わせ土・ゴス・1265度・酸化焼成  半磁土・織部掛合・1265度・酸化焼成 
乳白釉6 
乳白釉7
乳白釉6・7は酸化、還元使用でき、色合いも変化あり     
  赤土・ロー抜・1265度・酸化焼成  合わせ土・1265度・酸化焼成 
乳白青釉  乳白釉1にコバルトが入り 青み
がかった乳濁釉
   
  信楽土・掛分・1265度・酸化焼成  赤土・1265度・酸化焼成 
 乳白緑釉 乳白釉1に織部トが入り 緑
がかった乳濁釉 
   
   半磁土・1265度・酸化焼成  
藁白釉 
 藁白釉1
藁白釉3
藁灰を用いた民芸釉薬     
  唐津土・1268度・還元焼成  合わせ土・1268度・還元焼成 
 藁白釉2
藁白釉4
藁白釉2は陶石使用で
藁白釉4は天目と併用 
   
      信楽白・天目釉・1265度・還元焼成 
志野釉・黄瀬戸釉 ・織部釉
志野釉  長石を主原料とした釉薬     
  志野土・鉄絵・1268度・還元焼成  志野土・ロー抜き・1268度・還元焼成
志野釉2  マット風志野釉    
  志野土・鬼板化粧・1270度・還元焼成  志野土・鬼板化粧・1270度・還元焼成  
黄瀬戸釉  伝統的な釉薬 織部と併用して使います     
  瀬戸志野土・線彫り・1265度・酸化焼成  信楽中目・印華・1265度・酸化焼成 
 織部釉1
織部釉2
織部1は青み が入る緑釉
織部2は深緑の釉薬
   
  信楽中目・鉄絵・1265度・酸化焼成  信楽・黄釉・1265度・酸化焼成 
瑠璃釉・ゴス青釉 
瑠璃釉  酸化コバルトを用いて青く発色させます
   
  半磁土・鎬手・1268度・還元焼成  信楽土・織部釉・黄釉・1265度・酸化焼成
ゴス青釉  染付に使うゴスを釉薬に
瑠璃釉より藍色に 
   
  半磁土・貼り付け・1268度・還元焼成  信楽土・1268度・還元焼成 
瑠璃マット釉   バリュームマットの瑠璃釉    
  半磁土・張り付け1265度 酸化焼成 赤土・白泥掻落・1265度・酸化焼成 
鉄釉 
 天目釉 酸化鉄を用い黒く発色すろ釉薬     
   朝鮮土・窓絵・赤絵・1265度・酸化焼成 赤土・藁白釉4・1265度・酸化焼成 
 油滴天目釉 酸化鉄が釉中で飽和状態になり結晶化されます     
  赤土・藁白釉4・1265度・酸化焼成    信楽土・藁白釉4・1265度・酸化焼成 
油滴マット釉 油滴天目の艶消し風の釉薬     
   
飴釉  鼈甲色した民芸釉薬     
   合わせ土・藁白釉1・1265度・酸化焼成 合わせ土・乳白釉1・1265度・酸化焼成 
蕎麦釉  飴釉に比べ蕎麦の斑点がでる釉薬     
  赤土・1268度・還元焼成  合わせ土・乳白釉1・1265度・酸化焼成 
柿釉  民芸作品でおなじみの釉薬です     
  赤土・窓絵・土灰釉・1268度。還元焼成  信楽土・ロー抜き・1268度・還元焼成 
 鉄赤釉
鉄砂釉
柿釉に似ていますが酸化鉄と骨灰で発色します 
   
  赤土・白泥・1265度・酸化焼成   
辰砂釉・銅赤釉
 辰砂釉
銅赤釉
銅を還元焼成して赤く発色します 
銅赤釉は紫がかった赤色
   
  半磁・土灰釉・1267度・還元焼成  半磁・辰砂釉掛合・1267度・還元焼成 
茶伊羅保釉・黒伊羅保釉 
茶伊羅保釉
黒伊羅保釉 
鬼板を使った伊羅保釉
 黒伊羅保釉は黒泥とブレンド
   
    赤土・紅葉土灰釉・1265度・酸化焼成 
 黄釉・ピンク色釉・マット釉
黄釉  酸化焼成用の黄釉     
  信楽土・織部釉・1265度・酸化焼成 
ピンク色釉  ピンク発色の色釉   
  半磁土・土灰釉け分・1265度・酸化焼成   
灰チタンマット釉  灰マット釉にチタンを加え、金茶に発色     
   唐津土・土灰釉掛分・1268度・還元焼成 唐津自然土・土灰釉・1268度還元焼成 
白マット釉  チタンを使った白マット釉     
 赤土、黄土混合・掛分・1264度・酸化焼成
ガラス釉  薄緑のガラス釉     
  半磁・カット・1268度・還元焼成