土(粘土)の特徴

 焼き物は使う粘土によって焼きあがりの作品が大きく変わります。
作品を作る時に焼きあがりのイメージを描き、そのイメージに合う
土(粘土)を選ぶことは最初の大事な工程です。

教室では常時20種の粘土をご用意しています
粘土はご自由にお使いいただくことができます、色んな粘土を使って
それぞれの粘土の違いを確かめながら作ることは楽しいことです。
   

 
 信楽土 使用例
 使うことの多い粘土で 鉄分を含まない白土、腰もありロクロでの伸びもあり扱いやすい   
フクロウの色泥象嵌
 内・外上部 土灰釉 下部 織部釉
1265度 酸化焼成 
赤の下絵具・鉄での彩色
乳白釉
1265度 酸化焼成 
 赤土  使用例
 鉄文を多く含んだ粘土で  きめ細かく使い易く
白化粧土を施したり、焼き締めなど用途の多い
粘土です
   
  白泥・黒泥掛け分け線彫り
土灰釉
1265度 酸化焼成 
一尾白泥 線彫り
中・ 白泥部分土灰釉 他無釉
1268度 還元焼成
 合わせ土   使用例
信楽土と赤土のブレンドで、その他唐津などの
粘土が入った使いやすい土です。 
   
  下部 火色釉・伊羅保釉 上部 灰釉
1268度 還元焼成 
白泥刷毛目 鉄絵
木倍艶消し釉
1265度還元焼成 
 半磁土   使用例
 磁器土と信楽粘土の混合でキメ細やかで、
食器や色んな用途に使われます
磁器土に比べ成形しやすく 焼成後の耐久性
にもすぐれています。
   
  線彫り 抜き絵
模様部 1号石灰釉 他 青磁釉
1268度 還元焼成 
ゴス彩色
磁器釉
1268度 還元焼成 
磁器土
上石素地 ロクロ成形は難しいですが、焼成
時の白地は綺麗で 強度も十分です
線彫り 色泥象嵌 釉彩色
磁器釉
1268度 還元焼成
イッチン泥彩
一号石灰釉
1268度還元焼成
 古信楽土   使用例
 硅砂の入った粗い粘土 
腰がありロクロ成形でも変形し難く、焼き上が
りも硅砂の石がはぜて野趣にとんでいます
   
  タタラ作り
灰釉の濃淡
1268度 還元焼成 
叩き模様
木灰釉
1265度 還元焼成 
 信楽中目土   使用例
信楽土のやや粗めの白粘土 タタラ作りなどで
変形しにくく、使いやすい土です。
   
   タタラ作り 鉄絵
土灰釉 織部釉
1265度 酸化焼成
タタラ作り 印華
黄瀬戸釉 織部釉
1265度 酸化焼成 
 合わせ粗土   使用例
合わせ土にけい硅砂と越前粗土が入り
還元焼成では鉄粉が出て模様となります
腰があり成形しやすい。 
   
  線彫り ゴス彩色
乳白釉
1265度 酸化焼成 
 掛け分け イッチン描き
藁白釉
1268度 還元焼成
 備前土   使用例
備前焼の土で、キメ細やかで 火襷焼成
炭化焼成すると持ち味が出ます
   
   火襷
無釉
1265度 酸化焼成
上部灰釉
1265度 炭化焼成 
 篠原土   使用例
可塑性がやや少ないですが、柔らかな土感で
御本の雰囲気も楽しめます 
   
  ゴス彩色
一号石灰釉
1265度 還元焼成 
ピンク色泥彩色
1号石灰釉
1265度酸化焼成 
 志野土   使用例
瀬戸の代表的な土で、ザックリとした味わいは
作陶意欲を 刺激されます
焼き締り難い土なのでやや厚作りで成形します
   
   鉄絵 
志野釉
1268度 還元焼成
鬼板化粧掛け 線彫り
志野釉
1268度 還元焼成 
 萩土   使用例
萩独特の個性のある粘土で、やや可塑性が
少ないです
萩三島土を加えたりして雰囲気をを調整します
 
   
  タタラ作り 
磁器釉
1265度 還元焼成 
 貼り付け
磁器釉
1265度 還元焼成
 唐津土   使用例
唐津中白土、唐津独特の土味で赤土と合わせ
粉引にしたり絵唐津にと用途の多い土です
腰があり引きやすく、削り目も味があります。
   
  白泥化粧掛け
土灰釉
1265度 還元焼成 
 泥化粧 象嵌 上絵彩色
灰艶消し釉
1265度 還元焼成
 瀬戸志野土   使用例
志野土と同じ雰囲気の土ですが、粒子が粗く
可塑性に劣りますが、黄瀬戸などと相性が良く 
やや厚作りで成形します
   
  線彫り 
黄瀬戸釉 織部釉
1265度 酸化焼成 
ゴス描き
土灰釉
1268度 還元焼成 
越前粗土    使用例
粗目で、ロクロ引きでも痛いぐらいの土です
粘りがあるのに 裂く、ロクロ引きし難いですが
還元焼成などで持ち味が出ます。
   
   白化粧 ゴス描き
木灰艶消し釉
1268度 還元焼成
黒泥・白泥彩色
土灰釉
1268度 還元焼成 
 朝鮮土   使用例
キメ細やかな土で、酸化焼成でややクリーム
色に焼き上がり、食器など使いやすいです 
   
  白泥掛け分け 線彫り
無釉
1265度 酸化焼成 
下絵具彩色
だ灰釉
1265度 酸化焼成 
 黒土   使用例
白粘土を鉱物で着色した粘土です
キメは細かいですがロクロで成形する時
腰がありません。 
   
  象嵌
土灰釉 
1265度 酸化焼成 
白泥描き落とし
灰透明釉
1265度 酸化焼成 
 唐津赤土   使用例
唐津土より鉄文と砂分が多く粗い土です
粘りが少なく粗いですが、粉引など面白い
です。
   
     
 五斗蒔土   使用例
瀬戸志野土と同じく瀬戸の土で、白土と 黄土を
加えた赤土があります
腰もあり造形しやすい土です
焼き締めの地は優しく良い感じです
黄瀬戸釉などの相性も良いです
   
  白泥象嵌
乳白釉
1268度 還元焼成 
白マット釉 瑠璃釉
無釉
1268度 還元焼成 
 土鍋土   使用例
耐熱粘土、白と赤があり使い分けします
ぺタライトが入っているので少し引きにくい
ですが、直火に掛ける食器にむきます。 
   
   黒泥掻き落とし 赤絵
透明釉
1245度 酸化焼成
鉄絵
透明釉
1245度 酸化焼成 
黄土    使用例
赤土などに混ぜてりして使う場合が多く
混ぜる割合で色合いに変化 があります
例のように象嵌すると面白いようです
   
  色泥象嵌
無釉
1260度 酸化焼成 
練りこみ象嵌
無釉 
1260度 酸化焼成