2011年4月〜5月の作品

白泥刷毛目皿
 作者  福永 さん (女性)

唐津中目を使いロクロで形を作ります。
高台削りの後白泥を荒刷毛を使い塗ります。
乾燥させてから素焼きし、土灰釉を浸し掛けし1268度
の還元焼成します。

(コメント)

唐津土を使っての皿ですが、還元焼成すると細かな
鉄粉が全体に出て、白い刷毛目と良く合っています。
土味のあるお皿で、何を盛っても合いそうな出来上がり
です。

作者  石井さん (女性)

半磁土を使いロクロ成形します。
乾燥後、高台を削り、花型に切り抜いた紙を水に湿らし
貼りつけ、ピンク・紫・トルコブルーの色泥をスポンジを
使って全体を塗り分けます。
乾燥させ型紙を剥がし、素焼き後、1号石灰釉を浸し
掛けし1268度の還元焼成します。


(コメント)

淡い地色の中から花模様が浮き出てくるお皿で、色泥
を上手く使った作品です。

青磁ポット

辰砂彫文壺
 作者 大畑さん(女性)

半磁土を使いロクロ成形します。
乾燥させ高台を仕上げ、線模様を鉛筆で下書きします
鉛筆下書の線模様が出るように間の部分を彫り下げて
凹凸を付けます。
乾燥後、素焼きし辰砂釉を浸し掛けし1268度の還元
焼成します。

(コメント)

辰砂釉の場合、色むらが出やすいのですが、均一に
辰砂の赤が出ている花器です。
 

作者  大瀬戸さん (女性)

唐津中目土を使いロクロ成形します。
高台を仕上げてから蚊帳位の布を当て白泥を塗り込ます
紙を帯状に切り、水で湿らして交差するように貼り
付けます。
その上から黒泥を濃いめにスプレーで吹き付け、紙を
剥がしてから黒泥で交差点の境目を描き入れます。
さらに、赤の下絵具を使い中心に線を描きます。
素焼きし、オレンジの下絵具で赤の線の両サイドに
細い線を描き入れ、灰透明釉をスプレーで薄掛けし
1265度の酸化焼成します。

(コメント)

色彩の鮮やかな図案のお皿で、少し手間が掛かります
が工程は楽しいそうです。

彩泥線文皿
黒地幾幾何文壺
 作者  高嶋さん (女性

黒粘土を使いロクロ成形します。
高台仕上げの後、唐津中目の粘土を泥状にしスプレー
で全体に吹き付けます。
乾燥後、鉄筆で四角の幾何模様を描き落とします。
素焼きしてから幾何模様の中心部にピンク色釉で彩色
します。
壺中は土灰釉を掛け、外は無釉で1265度の酸化焼成
します。

(コメント)

少し唐津の化粧掛けが薄かったですが、全体に渋みの
ある色合いで、幾何模様も彫りに強弱があり奥行きを
感じさせてくれる、良い壺に出来上がっています。


作者 金子 さん(男性)

赤土を使いタタラ作りで成形します。
付け高台をし乾燥させ素焼きします。
中に鉄で草文を描き、全体に土灰釉を浸し掛けして
から口辺に織部釉を浸し掛けして1265度の酸化
焼成します

(コメント)

タタラ作りで、口辺も厚味があって重そうに見えますが
持つと以外に軽く仕上げています、タタラ作りで底部と
周りの部分の厚みを違え貼りつけ成形される工夫を
されています。
鉄絵も素朴で使いやすい器だと思います。
鉄絵織部掛分鉢
黒地金茶鶴首
 作者
  興梠 さん  (女性)

黒土を使いロクロ成形します。
高台仕上げの後、乾燥 素焼きします。
胴の張りの部分に艶消し灰の金茶釉をスプレー掛けし
1268度の還元焼成します。

(コメント)

胴の部分だけ金茶釉を掛け、後は無釉に仕上げてあり
金茶釉が雲のように見え渋めの仕上がりの鶴首です。

作者 窪田 さん(女性)

合わせ土使い本体はロクロ成形し丸く閉じてしまいます。
高台を仕上げ、タタラ作りの薄板を巻き筒を作り三か所
に穴を開けから接着します。
白泥を刷毛塗りし、乾燥させて素焼きします。
土灰釉を掛け、1265度の酸化焼成します。

(コメント)

可愛い一輪ざしで花の挿し口が三か所に分かれていて
面白いと思います。
野の一輪など合いそうな器です。

一輪ざし
赤絵カップ

 作者 中川 さん(女性)

唐津土に赤土を加えロクロ成形でカップ・皿を作ります
高台削りの後。カップ持ち手を付けます。
乾燥させて素焼きし、呉須で線引きと模様を描きます
土灰釉に灰釉を加えた釉薬を浸し掛けし1268度の
還元焼成し、本焼後、赤絵を加え800度で焼き付け
します。

(コメント)

土灰釉に灰釉が入って、やや緑がかる釉薬でゴスが
優しく滲みます。
土味があり、手作りの暖かさを感じるカップです。


作者 山本 さん(女性)

磁土を使いロクロ成形します。
高台仕上げし、磁土を泥状にしイッチンを使い外側に
線を引きます。
素焼きし艶消しのバリュウムマット釉浸し掛けして
1265度の酸化焼成します。

(コメント)

繊細なイッチンの線が入り、艶消し釉と合って上品に
仕上がっていると思います
何を入れても引き立つ器です。

艶消線文茶碗
黒地白泥鉢
 作者 窪田さん(女性)

黒粘土に硅砂を加えロクロ成形します。
高台仕上げの後、白泥を内面に掛け、鉄筆で線模様
を刻みます。
素焼きし、内側だけ土灰釉を薄掛けし1265度の酸化
焼成します。

(コメント)

外側は無釉の焼き締めで、硅砂が浮き出ていて
デコボコ感が面白いです。